強度近視とはどのような状態?
通常の眼(正視)は、近くや遠くに関わらず物がはっきり見える状態です。眼はカメラのような構造をしており、外から入ってきた光が角膜から水晶体へと通過して屈折し、網膜上でピントが合うことで物が写し出されます。
しかし近視はピントが網膜よりも手前で屈折してしまい、遠くのものがぼやけて見えてしまう状態です。近視は屈折度数によって、弱度近視・中等度近視・強度近視に分類されます。なかでも強度近視は屈折度数が-6D以上を指し、視界がぼやけて目の前に物を近づけないとはっきり見えません。強度近視は、生活習慣の改善やトレーニングなどによる回復は難しいとされています。
しかし近視はピントが網膜よりも手前で屈折してしまい、遠くのものがぼやけて見えてしまう状態です。近視は屈折度数によって、弱度近視・中等度近視・強度近視に分類されます。なかでも強度近視は屈折度数が-6D以上を指し、視界がぼやけて目の前に物を近づけないとはっきり見えません。強度近視は、生活習慣の改善やトレーニングなどによる回復は難しいとされています。
近視の分類
近視は主に「軸性近視」と「仮性近視」に分けられ、それぞれ原因が異なります。
軸性近視
軸性近視は、眼軸長(眼球の長さ)が伸びてしまうことでピントが合わなくなる近視です。眼軸の長さは通常24mm程度といわれていますが、これが26.5mm以上あると視界がはっきりせず、強度近視に分類されます。
眼軸の長さによる近視「軸性近視」は遺伝的な要因が強く、両親が近視の場合は高確率でその子どもも発症するといいます。また外的要因として、近距離で物を見る状態が長時間続くことで眼軸が伸びてしまう場合もあります。一度伸びてしまった眼軸長は改善が困難なため、コンタクトレンズの装着や矯正治療が必要になるでしょう。
眼軸の長さによる近視「軸性近視」は遺伝的な要因が強く、両親が近視の場合は高確率でその子どもも発症するといいます。また外的要因として、近距離で物を見る状態が長時間続くことで眼軸が伸びてしまう場合もあります。一度伸びてしまった眼軸長は改善が困難なため、コンタクトレンズの装着や矯正治療が必要になるでしょう。
仮性近視
仮性近視は、ピントを合わせるための筋肉(毛様体筋)が緊張して固まることでピントが合わなくなる近視です。PCやスマホなどを長時間見続けることが主な原因で、子どもにも多く発症します。軸性近視とは異なり、生活習慣を見直したり、トレーニングしたりすることで視力回復が見込めます。眼の見え方に違和感を覚えたら、早めに眼科医に相談するのがおすすめです。
強度近視の主な症状
強度近視の主な症状は、次のようなものが挙げられます。
- ☑ 視力が落ちる
- ☑ 遠くがぼやける
- ☑ 視界がかすむ
- ☑ 中心が暗くなる・ゆがむ
- ☑ 見えない部分がでてくる
強度近視でリスクのある合併症
強度近視は眼軸が長くなっていることから網膜が引っ張られやすく、これにともなって合併症を発症するリスクがあります。
緑内障
緑内障は眼圧で視神経にダメージが及び、しだいに視力が低下していく病気です。進行型の疾患ですが自覚症状が少ないため、初期段階では気付かない方も多いといいます。末期の症状まで気付かないことも多く、最悪の場合失明することもある病気です。
ICL手術と緑内障についてはこちら
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近視性牽引黄斑症
強度近視は網膜が引っ張られやすい状態のため、網膜にある層が分離してしまうことがあります。さらに悪化すると網膜の中心にある「黄斑」と呼ばれる部分に穴ができてしまいます。これらの一連の症状を、近視性牽引黄斑症と呼び、できてしまった穴は自然治癒が困難なため手術が必要です。
近視性視神経症
進行した強度近視は網膜だけでなく、視神経も引き伸ばしてしまいます。近視性視神経症は、引き伸ばされることで視神経にダメージが及び、視野が狭くなっていく病気です。失った視野を元に戻すのは難しく、点眼薬を用いて進行を抑えるしかありません。そのため早期発見と早急な処置が重要です。
網膜剥離
網膜剥離は網膜がはがれることで、急に視力が落ちたり、失明してしまう病気です。網膜剥離になる前兆として、黒い小さな虫のようなものが動いて見える「飛蚊症」や、暗い場所で稲妻のような光が見える「光視症」などが現れるといいます。最悪の場合失明に至ることもあるため、前兆がみえたら早めに医師に相談が必要です。
ICL(眼内コンタクトレンズ)なら強度近視の治療が可能
近視を矯正する方法として、メガネやコンタクトレンズが手軽で一般的な方法です。最近ではICL(眼内コンタクトレンズ)も、視力回復できる方法として選ばれています。
ICL(眼内コンタクトレンズ)の特徴
ICL(眼内コンタクトレンズ)は、柔らかい素材でできたコンタクトレンズを角膜と水晶体の間に直に差し込み、近視を矯正する治療法です。一般的なコンタクトレンズと異なり、一度入れたらお手入れ不要で使い続けられます。さらに挿入したコンタクトレンズは、取り外しができる可逆性があるのも特徴です。適用範囲が広いため、強度近視にも対応できます。
レーシックとの違い
同じく近視の矯正手術として、レーシックがあります。レーシックは角膜を削って屈折力を調整することで、近視を矯正する治療法です。いずれも近視や遠視を矯正できるのは同じですが、主に治療の適用条件が異なります。レーシックはICLと異なり角膜を削るため、近視が-10D以上や角膜の厚みが足りない場合は適用不可となり手術ができません。一方でICLは、強度近視や乱視、また角膜の厚さで適用外になった場合も治療が可能となります。
ICLとレーシックの違いの詳細はこちら
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まとめ
強度近視は屈折度数が-6D以上、または眼軸長が26.5mm以上ある状態の近視のことを指します。眼軸長が伸びることでピントが合わなくなる近視を、軸性近視といい、この場合は自力で視力回復が困難です。強度近視はメガネやコンタクトレンズによる矯正が可能ですが、ICL(眼内コンタクトレンズ)の矯正手術も選択肢の1つです。
ICLは一度手術をすればお手入れが不要で、裸眼でクリアな視界が手に入ります。コンタクトレンズは手軽である一方、つけたり外したりするわずらわしさや、ランニングコストがかかります。長期的にみるとお手入れ不要のICLの方が、コストを抑えられるといえるでしょう。
強度近視や遠視、乱視などでお悩みの方、長年コンタクトレンズを使っている方は、これを機にICLを検討してみることをおすすめします。
ICLは一度手術をすればお手入れが不要で、裸眼でクリアな視界が手に入ります。コンタクトレンズは手軽である一方、つけたり外したりするわずらわしさや、ランニングコストがかかります。長期的にみるとお手入れ不要のICLの方が、コストを抑えられるといえるでしょう。
強度近視や遠視、乱視などでお悩みの方、長年コンタクトレンズを使っている方は、これを機にICLを検討してみることをおすすめします。
監修医師紹介
経歴
2001年
北海道大学医学部卒業 北海道大学眼科学教室
2003年
手稲渓仁会病院
2007年
北海道大学大学院医学研究科卒業 医学博士取得
2008年
University of Southern California,Doheny Eye Institute留学
2011年
新宿近視クリニック入職
カテゴリ
- ICL
- ICLは角膜を削らずに視力回復が可能で、眼の中にレンズを入れます。メンテナンスも不要です。
- レーシック
- レーシックとは、角膜を専用のレーザーで削り、屈折率を調整することで視力回復を図る治療法です。